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重要な役割を持つテストエンジニアの仕事

テストの目的と仕事の内容

テストエンジニアの仕事は、ひと通りの開発業務が完了した後だけでなく開発の途中に行われることもあります。完成したシステムの動作チェックだけなら前者ですが、書いたコードがどう動くかを確認したい場合は後者で、経験値の少ないフリーランスは完成品のテストを任されるのが実態です。

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なぜテストエンジニアが必要なのか

組んだプログラムの動作を確認したいだけならば、開発を担当したエンジニアにもできます。それでもわざわざテストエンジニアにその業務を任せるのは、開発業務をできるだけ効率化したいからです。開発の途中でこまめにテストを行ってしまうと、少しのバグが気になって開発が先へ進まなくなってしまう恐れがあります。開発担当者がその都度テストして細かい修正を入れたとしても、システムの完成後にテストをすれば新たなバグが見つかってしまうこともあるでしょう。開発とテストの繰り返しで時間がかかればかかるほど、開発コストが多くかかってしまいます。開発業務とテスト業務を分けることで、開発者が予想しなかったようなバグが発見されるというメリットもあります。開発とテストを同時に行う場合には、すべての工程が終わってから大幅に修正するリスクを減らすことができます。
システム開発においてテストを行う最大の理由は、開発する製品への信頼度を高めるためです。少しの不具合がユーザーに大きな被害を与えてしまう可能性もあることを考えると、安心・安全に使えるシステムかどうかはエンジニアが追い求めるべき重要なテーマなのです。

テストのプロセスは大きく分けて3つ

テストには、「単体テスト」「結合テスト」「総合テスト」という3つの工程があります。テスト仕様書や制御に関するデータに基づいてテストが実施される「単体テスト」では、テスト専用のツールを使用して行われることが多いことから未経験者がよく任されます。「結合テスト」では、連携したいくつかのモジュールが正常に作動するかどうかをチェックします。結合テストは開発途中に実施されることが多く、業務のタイミングが読みにくいテストです。「統合テスト」は、システムが完成してから行われる最終チェックのことです。このテストにはシステムの開発担当者も同席し、ユーザー目線に立った実用テストが実施されます。
なお、テストでは「検証」と「評価」の2つの言葉が使われますが、「検証」は設計された通りにシステムが動くかどうかの確認作業であり、「評価」はテスト結果を受けて出される結論です。検証と評価の両方を同じテストエンジニアが担当する場合と、検証と評価でそれぞれ別のテストエンジニアがテストを担当する場合があります。